地盤が弱いと起こる不安 – 地盤は家の「見えない土台」

1. 「見えない土台」地盤の重要性

地盤は家を支える「見えない土台」です。どんなに立派な家でも、土台がグラグラでは不安が残ります。不安定な地盤の上に家を建てると、やがて沈下や傾きといった深刻なトラブルを引き起こします。家の壁にひび割れが入ったり、ドアが閉まらなくなったりする異常は、建物自体よりも、その下の地盤の問題であることが多いのです。

2. 最大の敵:「不同沈下(ふとうちんか)」とは?

地盤に関する最大のリスクは不同沈下です。これは、家を支える地盤の一部分だけが不均等に沈んでしまう現象です。

テーブルの足が一本だけ短いと、全体が傾いてしまうのと同じで、不同沈下が起きると建物全体のバランスが崩れ、以下のような不具合が生じます。

  • 基礎や柱に亀裂、損傷
  • ドアや窓の開閉障害(歪みで動かなくなる)
  • 隙間風や雨漏りの発生

これらは家の耐震性居住性を大きく損ない、放置すると建物の倒壊リスクにもつながりかねません。

3. 不同沈下を引き起こす危険な地盤

特に注意が必要なのは、以下のような性質を持つ地盤です。

  • 軟弱な地盤:軟らかい粘土質や、かつて沼地だった場所。重い家の荷重で徐々に傾く可能性があります。
  • 液状化リスク:地下水位が高い砂質地盤。地震時に土が水面に浮いたようになり、瞬く間に不同沈下が進行する。
  • 盛土地盤:土を盛った土地は、時間が経つにつれて徐々に締め固まり沈むことがある。

4. 安心の家づくりは「地盤調査」から

これらのリスクを回避するために、地盤調査は絶対に欠かせません。

地盤調査では、専門機器で建築予定地の土の強さや性状(固さ、水分量など)を詳しくチェックします。

調査の結果、地盤が弱いと判明すれば、「柱状改良工事」や「鋼管杭」といった地盤改良工事を施し、家全体に負担が均等にかかるよう土台を補強できます。

地盤調査をしっかり行い、計画建物に適した地盤の判定をすることで、沈下や傾きのリスクを大幅に減らし、長く安心できる家づくりにつながります。

📝 まとめ

ポイント内容
地盤リスク一部分が沈む不同沈下が家の傾きや損傷の主な原因。
主な不具合基礎の亀裂、ドア・窓の開閉障害、雨漏りなど。
危険な土地軟弱地盤、液状化リスクのある砂質地盤、盛土地形など。
対策地盤調査を行い、結果に基づき地盤改良工事で補強する。

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